2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

お薦めの本

無料ブログはココログ

« 心が叫びたがっているんだを見てきました。 | トップページ | 黒衣の刺客を見てきました。 »

2015年9月23日 (水)

クーデターを見てきました

ようこそのお運び、厚く御礼申し上げます。


クーデターを見てきました。個人的ランクC+。海外に行ったことがある人、特に東南アジア諸国に行ったことがある人なら、人ごととは思えないと思います。公式ホームページはこちら


設定では東南アジアのとある国とのことですが、どうみてもタイではないか?と思えて。撮影はタイです。(監督はこの物語の国をカンボジアにしたかったようですね。)ちょっと前の軍によるクーデター、そしてテロリストによる爆弾テロ。政情安定とは少々言いがたいのが現在のタイと言えるかも?


劇中、この暴動が起こった原因がわかりますが、それは先進国と呼ばれる国とそこの企業による水の搾取が原因です。水は人が生きる上で必須のものであり、それを他国の企業が一方的に独占するのは搾取以外の何ものでもありません。しかもそのやり方が汚い!大金を貸与しインフラの整備をうまく口車に乗せます。その後その設備にかかった金や貸与した金を返してもらうことになるのですが、その国の規模では返すことが不可能な金額。そのことを知っていながら貸与とインフラ整備を一方的に施す。そしていよいよ返せなくなったときに、そのインフラもろともその国の根幹に関わる資源を根こそぎ奪っていく。見ていて東●をほうふつとさせました。東●も土地がある人にアパートを建てませんかと、うまい話を持ってきます。東●から借金する形で地主は建物を建て、その家賃収入で東●に借りた金を返す、となります。ところが今の日本、アパートなどは余っているんですよ。私の住んでいるアパートも空き部屋だらけです。新築のところはすぐに埋まります。が、5年後は?10年後は?20年後は?私の住んでいるアパートは築25年以上です。借金返済の計画は、最低20年は部屋が全部いつも埋まっていることが前提条件のようです。そんなことはあり得ません。人は流動します。20年間もアパートの部屋が全室埋まり続けることはあり得ないのです。人は新しい方へと流れますから。ということは、借金の返済が滞るわけです。家賃収入が予測よりも足りていないのですから。結局返済できなくなったとき、東●は地主さんから土地を取り上げます。このことを知っているだけに、この映画を見ていていたたまれなくなりました。人は他人をだましてその持ち物を取り上げるとき、最初は本当においしいことしか、耳に心地いいことしか言わないのです。


しかし、この映画は実に真に迫ってきました。私も海外在住経験があるだけに、よりいっそうリアリティを持って迫りまくりでした。


暴動が起こり、外国人を皆殺しにしろ!と。その国の人民のものである資源を、他国が勝手に搾取していたので、住民が怒るのは当然です。当然ですが、殺してしまえ!というのは行き過ぎだなとも思います。ピアース・ブロスナン演ずるハモンドが言います。「彼らは自分たちの子供を守ろうとしているだけなんだ。君たち(主人公家族)と同じように」と。怒りに狂っている住民は、自分のことよりも子供たちの将来を懸念して怒りまくっているわけです。この台詞を聞いて、日本でアホ安倍内閣に対して反対デモをしている人を始め、私のように安倍に対して大反対している人の多くも同じです。自分のことよりも、他人、特に子供たちを戦争に送りたくないのです!戦場に送られ、他人を殺すことも、他人に殺されることも心底いやなだけなんです。まぁ、しかしこの映画のように暴動にまでなってしまったとき、人はその行動理由を忘れてしまいかねませんけど。アメリカなんて何かあればすぐに暴動にまで発展する先進国ですが(大笑)暴動の理由が正当な怒りによるものではなく、単に暴れたい、普段の鬱憤を晴らしたいからと言う輩の方が多いでしょう。だから商店の襲撃、物資略奪ということがすぐ起こります。


ホテルの屋上に逃げだしますが、暴徒たちはヘリまで使って攻撃してきます。うわ、ヘリまで使う?!しかもその後、戦車まで!あら〜?軍から盗んだの?それとも軍人の一部が暴徒に荷担したの?この戦車まで持ち出してきたのは、設定としてちょっと生きすぎじゃ無い?というのが正直な感想です。実際は軍によるクーデターでもない限り、戦車を持ち出せないだろ!ですから。


ホテルの屋上から逃げ出すときに、隣のビルまでジャンプします。ここで自分の娘たちを投げ飛ばします。映像では隣のビルまでの距離がどれぐらいかよくわかりませんが、12歳ぐらいの子供を果たして投げ飛ばしてその距離を超えることができるのか?!と。このシーンは確かにこの映画の一つの山場でもありますが、いやいやいや、そんなこと可能なのか?と言う疑問の方が強いです。


しかし、こういうパニックムービーの定番と言うべきでしょうか、逃げる途中で余計なことをして足を引っ張るのは女(この映画では妻)なんですよね〜。もう、見ていて『そこでなぜそんな余計なことをするんだおまえは!』です。たとえ旦那が殺されたとしても、子供たちを守る方が優先事項じゃねーのか!?と何度も言いたくなりました。子供たちを守るために旦那が無理な行動をとっているというのに、それを無駄にすることをしてどうする?!


この映画を見ていてアメリカにいた当時の自分自身を思い出しました。当時の私は皮膚感覚が非常に鋭敏だったと言うことを、です。ダイレクトな触覚のことじゃないですよ〜。肌に触れている空気の感覚を感じとる、と言うことです。今の日本で言うところの『空気を読む』とは違った感覚です。武術で言う『気配を読む』です。自分の周りの空気を感じ取り、危険を感じ取ると言うことです。この映画の主人公のジャック(オーウェン・ウィルソン)も同じです。だから台詞で『(敵の)10歩先を行く』と言い続けて行動するのです。周りの空気を感じとれるからこそ、その言葉と行動ができるわけです。何かで読みましたが、こういう危険な状況になったとき、自分を守れるのはこういう言葉にできない直感や気配を読む感覚です。これが鈍い人は、直感を鍛えることをした方がよいですよ。ラジオで聞いたのですが、火山学者が調査である火山に行きました。そこでどうにも今すぐ逃げなくてはという気持ちになり、調査もそこそこで撤退したと。そうしたらその直後にその火山が大噴火して、まさに九死に一生を得た、と。あのとき感じた自分の感覚に従わなかったら、今頃あの噴火で死んでいた、と言う話でした。


アメリカ大使館まで焼き討ちに遭ってしまいます。あらら〜。これにはびっくり!やはり数で負けたのかな?いや、それでも武装軍人のいるアメリカ大使館側が負けるのは痛快です!ベトナム戦争へのオマージュ?主人公たちの、せっかくここまで逃げてきたのに!という絶望感にはかなり感情移入してしまいました。このアメリカ大使館まで逃げる途中の緊迫感が半端ないです。


生き残るために隣のベトナムの国境を越えれば助かる、と。ここでベトナムを設定として使うのもなにか暗示しているのかな?と深読み(?)してます。アメリカが内政干渉して始まったベトナム戦争の被害国です。その国にアメリカ人が救われる。なにか思うものがありません?深読みしすぎですか?


ジャックは生き残るため、家族を助けるために人を素手で殺します。仕方ないことだったのか?殺す必要はあったのか?そして自分がその場にいたとしたとき、自分ならどうするか?と考えざるを得ませんでした。そしてそんな夫を妻はどう思ったか?ということも。人殺し!と言うこともできますが・・・。私なら首締めで失神させたのち、猿ぐつわと手足の拘束で終わらせると思います。首締めって、柔道などの気道を確保したまま頸動脈を締めて失神させる技のことですよ!手で頸の気道を締めて殺すことじゃないですよ〜。


この映画、結構良作のパニックムービーだと私は思います。海外旅行経験者、特に東南アジア諸国に行かれたことがある方は、見ておくと自分がもし当時巻き込まれていたらと戦慄できるかと。同時に、自分だったらどう行動するか?と自問自答することもできます。何も考えずにただボーッと見て、おもしろかったで終わってしまってはいけない映画だと思うのです。


そうそう、この映画を見ているとき、私の2つ隣に座ったおじさん。このおじさんが非常に変でした!(お前が言うな!と言われそうですが。coldsweats02)映画館で靴を脱ぐ人がいるのは(クサい臭いで迷惑です!!!annoy)知っていますが、靴下まで脱いだ人を見たのは初めてでした!これは驚きましたわ〜。さらにこのおじさん、どんな場面でも人が死ぬと大笑いするんです。たとえば、後ろ手に縛られて並ばされた外国人が殺されるシーンとかでも。いや、私もホラー映画で馬鹿なカップルが殺されるシーンとかは大笑いしますけど、この映画のようなパニック映画で笑うことはないです。違いは、ホラー映画ではほぼ『あり得ない』殺され方だからです。だから笑いが出てしまいます。先日のキングスマンでも、終盤のあるシーンでは大笑いでしたが、これも『あり得ない』からこそ笑えたのです。ん〜、でもアメリカ人ならこういうパニック映画でも人の死ぬシーンでは笑うかも・・・。でもこのおじさんは明らかに日本人でしたし。私の前に座っていたカップル、このおじさんがエンドロールと同時に出て行った後に、『人が死ぬたびに笑っていた変な人がいたよね〜』と話しているのをしっかり聞きました。まぁ、私も『変な人だな』と思ったぐらいですので一般的日本人ならもっとそう思ったことでしょうね。

« 心が叫びたがっているんだを見てきました。 | トップページ | 黒衣の刺客を見てきました。 »

映画・テレビ」カテゴリの記事